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2010年 06月 21日

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この様にして、芭蕉の推敲で手直しされながら三吟の歌仙は巻かれ、蕉風の真髄が示されていった。(この三人で巻かれた歌仙では、曽良の句は二十句目で終わっている。曽良の先立ちへの餞別として山中湯で巻かれた歌仙は、“三両吟”と云う特殊なもので、二十句以後の十六句は翁と北枝の“両吟”と成っている。)
     “鞘ばしりしを友のとめけり”        北枝
      (友の字おもしとて、やがてと直る。)
“鞘ばしりをやがてとめけり”と。
“青渕に獺の飛びこむ水の音”        曽良
      (二三疋と直し玉ひ、暫くありて、もとの青渕しかるべし、と有し)
     “柴かりこかす峯のささ道”         翁
      (たどるとも、かよふとも案事給ひしが、こかすにきはまる)
     “松ふかきひだりの山は菅の寺”       北枝
      (柴かりこかすのうつり上五文字、霰降ると有るべしと仰せられき)
     “霰降る左の山は菅の寺”と
     “役者四五人田舎わたらひ”         曽良
      (遊女と直る)
     “遊女四五人田舎わたらひ”
     “こしはりに恋しき君が名もありて”     翁
      (落書にと直し給ふ)
     “落書に恋しき君が名も有て”

by hirai_tom | 2010-06-21 21:34

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