9-5   

2010年 04月 29日

にほんブログ村 小説ブログ 歴史・時代小説へ

「さあ~て、どの様に為されたかな道明様は。」
 「ある時、岩塊に坐した道明は持ち歩く笛を出し、月空に向かって何時もの調べを奏で始めた。」
 「成程、正に“幽玄“の観ですな。」
 「何時しか、二人は道明の笛の音に導かれるように側近くにまできていた。」
 「中々の御人ですな」
 「はい、そこで道明は若者に、このところの一揆騒動は蓮如様の本意では無い事。戦から得るものは何も無いと諭し、仏の道を説いた。」
 「さあて、若者はどの様に出ましたかな」
 「はい、戦に明け暮れていた若者には思う処が有ったのか、やがて、御薬師様に通う姿が見られるようになっていた。」
 「道明様の思いが届きましたか」
 「はい、其れだけでは済みませんでした。法円様の御推挙で、高野の御山に登られました。」
 
a0151866_024543.jpg

[PR]

by hirai_tom | 2010-04-29 00:25

<< 9-6 9-4 >>